私、本当にオーストラリアに行くんだよね~!?
飛行機に乗ってもまだ数時間後にはオーストラリアにいるなんて、とても信じられませんでした。
福岡からケアンズまでの直行便はちょうど運悪く数カ月前になくなったので、地元の大分駅から新幹線で6時間くらいかけて関西空港まで来て、やっとのことでオーストラリア行きの飛行機に乗り込んだ時はホッとひと安心。
だけど、なぜオーストラリアを選んだのかと聞かれれば、別に特別興味があった訳ではなくて、単に行きやすかったからなんですよね。そういう人は意外と多いのではないでしょうか?
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オーストラリアを選んだ理由
オーストラリアを選んだ理由は簡単で、単に消去法で考えていったらオーストラリアが残ったというだけです。
本当はアメリカやヨーロッパ辺りに行ってみたかったのですが、現地で働けるワーキングホリデーの制度がある国じゃないと金銭的に無理だし、英語圏となると更に国が限られてしまいます。現在23カ国あるワーキングホリデー協定国も、当時 (2006年頃)は8カ国くらいで、英語圏は4カ国だけでした。
当時イギリスは25歳までの年齢制限があったのでダメ、カナダは寒すぎる、ニュージーランドは田舎すぎる、そしたらオーストラリアしか残らなかったんですよね。
オーストラリアはワーキングホリデー協定国の中では年間1万人以上の人が来ているいちばん人気の国らしいですが、聞いてみると私のような選び方をしている人は結構いるみたいですね。オーストラリアのビザは簡単に取れますし、当時はまだ物価が安いと言われてましたしね。(今はとんでもなく高いですが。)
でも正直言うと、オーストラリアはコアラとカンガルーくらいのイメージしかなく、都会に憧れる九州の田舎者としてはちょっと不満はありました。それでも行くとなればワクワクして、即行で旅行者のバイブル『地球の歩き方』を買いましたよね(笑)
田舎が嫌とか思いながらも田舎のケアンズを最初の都市に選んだのは、夏が好きだったので暖かい地域で冬越えをして1年間半袖で過ごしたかったからです。
そう、あの頃はあくまで私の本拠地は日本だと信じていて、ただ海外経験をしてみたいという思いだけで、現地でいかに楽しめるかということ以外、将来の事は何も考えてなかったですね。
ワーホリが目標だった2年間
私の海外旅行経験は本当に少なくて、短大の研修旅行で韓国と福祉視察という名目で北欧・フランスにちょっとだけ滞在した事がある程度。そんな私が大胆にもオーストラリアに1年も滞在する日が来るなんて、という感じでした。
オーストラリアにワーキングホリデーに行こうと決めてからすでに2年が経過し、仕事の都合やらお金の都合やら父親の大反対やらで、やっと夢に足踏みして来たこの2年。『地球の歩き方』も最新版ではなくなっていて、それが時の流れを感じさせます。
渡豪する前の最後の1年は、ただひたすらオーストラリアに行くことばかり考えて、寝る間も惜しんで昼も夜もバイトしてました。
深夜0時から朝までファミレスで働いて、昼間はそのままカフェや結婚式会場のウエイトレスの仕事、その隙間時間に別の仕事や英語クラスを予約して勉強していたので睡眠時間なんてほどんどなくて、合間を見つけて仮眠を取る感じでいつも常に眠かった日々。24時間寝てないなんて事も度々ありましたが、でもオーストラリアに行く為だと思ったらちっとも苦にはなりませんでした。
だって、オーストラリアで色んな経験をしたかったので資金はあればあるほど良いし、英語だって皆んなが楽しい相談してるのに理解出来なかったらもったいないですから。
「今日もまた駐車場に車を止めて仮眠とってたの?」
長身でイギリス出身のジョン先生は、いつものように英語クラスの中で私にそう聞きながら笑っていたのを思い出します。
もともと縁があったらしい??
こうして着々とオーストラリア行きの準備を進めていた私ですが、家族は大反対で仕事や親の期待などの責任感で押し潰されそうになった事もありました。
そんな時、ある占い師にこんな事を言われたのです。
「あなた、オーストラリアと相性が良いですよ!すごく縁があります!!」
当時の私は九州LOVE だったし、あくまでも海外で生活してみたいのであってオーストラリア自体にはそんなに魅力を感じてなかったので「ふーん?」くらいの感想でした。でも、オーストラリアに来てからも同じような事を数人から言われましたね。
良いタイミングで今のパートナーと出会い、わりとすんなり永住権の流れまで行った事を考えると、確かに縁はあったのでしょうね。残りたくても残れない人もたくさんいますから。
そう言えば中1の時、地理の授業が嫌いだったのですが、教科書1ページにも満たないオセアニアの項目で先生が「原住民のアボリジニ」と言ったのが何となくずーっと記憶に残っていたんで、不思議だなあとは思ってたんですよ。
“自分の人生に関係ある事は頭に残るけど、関係ない事は残らない”
最近、そんな説を聞いて、そういう事もあるかもなーなんて思ったりします。人生は自分の思いもよらない所で動いてたりしますからね。
おわりに
ケアンズ行きの飛行機で私の席の隣に座った日本人の男の子はオーストラリアの田舎にホームスティするそうでテンションが高め。私たちは初対面にも関わらず7時間くらいずっとしゃべりっぱなしでした。お互いレッチリファンという事が発覚して、当時発売されたばかりのアルバムを彼のmp3で聴かせてもらったのも良い思い出です。
とにかく長かった助走期間が終わり、この後は目が回るくらいの急展開でどんどん物事が進んで行くのですが、そんな事はまだ知るよしもなく、ただ新しい世界に期待でいっぱいでした。
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