2006年5月、オーストラリアのケアンズで1カ月のホームステイと語学学校がスタートしました。
でもね…、実はホームステイをするかどうか迷ったんですよね。だって、赤の他人の家にお世話になるなんて、絶対気をつかうじゃないですか…!
私のエージェントは「オーストラリアの人はリラックスしているので大丈夫ですよ。」と言ってましたが、私の性格上、緊張してしまうのは目に見えてます。
とはいえ、いきなりシェアハウスを探したりバックパッカーズに滞在するのもハードルが高いし、調べたら学生寮はホームステイよりも費用がかかったので難しく、結局ホームステイをする事にしました。
でも、ホームステイをやって本当に良かったです‼︎
初めてのオーストラリアで何もかもが新鮮な頃にした経験はとても良い経験になりました! …でも、1カ月間でちょうど良かったかな。
前回の話
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色々違う生活習慣
ホームステイは色んな事が日本と違っていて、毎日が発見の連続でした。
私のホストファミリーは夫婦だけで暮らしていて、平日は2人とも働いています。でも結婚した娘2人や親戚は近所に住んでいて、時々遊びに来る感じ。
みんなすごく良い人たちでしたが、私は案の定、初めての他人との暮らしに気をつかってしまいました。
今考えればそんなに気をつかう必要は全くなかったんですけど、何しろ何もかもが初めてのことばかりで緊張してたんです。あまりお腹も空かなかったし、普段は写真をパチパチ撮りまくる私も遠慮して、この頃の写真はほとんどありません(笑)
まあ、とにかく “アジア人は Thank you や Please を言うのを忘れがち” というのを聞いた事があったので気を付けるよう心掛け、“郷に入れば郷に従え” の精神でした。
その中で感じた違いは本当に色々あります。
私には早すぎた就寝時間
私のお世話になったホストファミリー、ピーターとパトリシア夫婦は9時には就寝して5時過ぎには起きます。
彼らの健康的な生活リズムは理想的ですごいなとは思いましたが、同時に多少のストレスも感じました。なぜなら、私は長年日本で不健康代表みたいな生活をしてたからです。
私もだいたいそれに合わせて寝るようにはしていたものの、基本的に夜型人間の私にとって9時なんて小学生以来でしたし、早すぎてとても眠れません。そもそも8時間も9時間も寝たら目が腐るんじゃなかろうかと思ってました。
だって、日本で普通に働いていたら9時就寝なんて無理じゃないですか?
ズーキーパー、懐かし!
だから、とりあえず部屋の電気を消して、暗闇のベットの中でよく日本から持って来た携帯電話でゲームをしてました。(スマホはまだ存在しません。)
一度学校の宿題と予習復習で11時くらいまで起きていたら「ちゃんと眠れてるの?」とパトリシアに聞かれた事もありましたし、あまりホストファミリーに心配かけたくなかったんです。
ホームステイも終わりに近づく頃には、もう無意味に夜更かしがしたくてしたくてたまりませんでしたけどね(笑)
部屋のドアは常に開けておく
オーストラリアでは部屋のドアは寝る時以外は開けっ放し、 トイレやバスルームも使わない時は開けておくというのを私はホストファミリーを見て初めて知り、私もそれに習って自分の部屋のドアは常に開けておくようにしてました。
部屋でくつろいでる時や勉強中にドアが開いているというのは何となくソワソワしましたが、ドアが閉まっていると「病気で寝てるの?」と心配されそうな感じになってしまうので。
本当は部屋にこもってひとりの世界に入りたかったんですけど、そのうち慣れました。
食事
オーストラリアで出される食事は、日本に比べたら質素で量が少ないのでお腹が空くかも?と聞いていましたが、どうでしょう?わりと色んなメニューが出てきたような気がします。パトリシアが出掛けている時はピーターが食事を作ってくれた事もありました。
何しろ緊張していたせいで、ちっともお腹がすかなかったのでね…。
日本と違うなあと思ったのは、出された肉は味付けされてなくて、テーブルに置かれたソースやケチャップなどで自分の好きな味を後からかけて食べるスタイル。「焼く前に肉をちゃんと叩いたのかなあ?」と思うくらい肉が硬かったりもしましたが、多分オージービーフは脂肪が少ないから。
あと、ホストファミリーは敬虔なクリスチャンなので、食べる前に必ず長いお祈りをした後「アーメン」と言ってから食事をするのですが、私はクリスチャンじゃないのでしなくても大丈夫との事。
私もクリスチャンのマネみたいな事は気恥ずかしいのでしませんでしたが、かといって英語には「いただきます」という言葉がないので、何も言わずに食べ始めるのも違和感があります。
だから、とりあえず私は「Thank you for the meal.」と言って食べる事にしてました。
食器の収納や洗い方
オーストラリアではお皿などの食器を食器棚だけではなくて引き出しにしまうので新鮮でした。でも、食器の洗い方がショッキングでしたね。
泡の付いたままの食器を洗い流さずに自然乾燥させて終わり!という洗い方で、栓をしたシンクにお湯を張って洗剤を入れたら、その泡立ったお湯を使って食器を洗った後、そのまま乾かすというやり方。
水が不足しているオーストラリアでは効率の良い洗い方で、洗剤は薄まってるから大丈夫なんて言いますがやっぱりちょっと嫌でした。これは語学学校の日本人の友人たちとの間でも話題になりましたね。
もちろん私はよその家の事なので、ホストファミリーには特に何も言わずにそれに従ってましたけど。
水は大切!
オーストラリアは水不足だというのは有名ですが、それに加えて家庭のお湯はタンクに貯められているので、使い過ぎると再び貯まるまで水しか出なくなる事もあります。
だから、シャワーは5分以内とか洗濯は週に1回とか制限があるホームステイ先やシェアハウスもありますが、私のホストファミリーは特に何も言いませんでした。
私の地元は日本一お湯のありがたみを知らないと言われる温泉地の別府で、日本では超長風呂だった私ですが、さすがに気をつかいますよね。しかも浴槽がないのでシャワーのみ。
「シャワーを浴びるのは朝でも夜でもどっちでも良いよ。」と言われましたが、本当は朝晩両方浴びたいとは言えなかったです(笑)
あと、バスタオルを一度使っただけでは洗わないのにも驚きました。(私だけ?)
これがオーストラリアのタイルかと撮った写真 (笑)
洗濯はパトリシアが週1くらいでしてくれてましたが、自分の下着まで他人に洗ってもらうって何となく恥ずかしいですよね💦
「オーストラリアは下着を買うの、とっても高いのよ〜」とパトリシアが言っていたのを思い出します。
日本的な発想で失敗も
私は海外生活経験もなかったし、日本で生まれ育って染み付いた習慣はなかなか消せないものです。
よくパトリシアに「それ、Yes なの?No なの?」と言われてました。
日本語で「別に良いよ」的なニュアンスの「That‘s OK」、これってどっちとも取れるような曖昧な返事をしたがる日本人には便利な言葉ですが、オーストラリアでは「一体どっちなんだ⁉︎」ってなります。言わないようにしようと思っても、つい口から出てしまってました。
それと日本では美徳とされている “遠慮” 、これも癖でやってしまって失敗しました。食事で料理がテーブルに出てくる時、つい「私、一番小さいので大丈夫です。」と言ってしまったんです。
お世話になってる身なので単に遠慮してしまっただけなんですけど、次からピーターが「えりには一番小さいのをあげてくれ。」とわざわざ気をつかってくれるようになりました。本当は大きいのが良かったと思いましたが、何となく後から言い出しづらくてずっと少食のフリで通しました。
おわりに
生活習慣の違いだけでいっぱいになってしまったのですが、まだまだ違うな〜と思った事はたくさんありました。
なお、オーストラリアの家庭は在り方は様々なので、これはあくまでも一例です。
現地に来てから分かる事って多いですよね