夜のアートギャラリーでデートして、シドニーの過去の時代に思いを馳せる

NSW州立美術館で開催されている Volume イベントの記事を書いたら、思いがけず有料イベントに招待してもらえることになった。

最近、現地で実際にオーストラリア文化に触れながら紹介している方々と繋がれて、やっぱりブログの方向性は間違ってなかった、やってて良かったと感動している。

しかも、そんな優遇までしていただけるなんて。

 

チケットは2人分だったので、さっそくパートナーと参加。

こんな機会でもないと行かなかっただろうし、久々にパートナーとお出掛けらしいお出掛けということで、それも嬉しかった。

「久しぶりだな、こんな気持ち」と、ほっこり。

一緒になって10周年あたりからパートナーの仕事も忙しくなったし、なんとなく昔のように甘い感じにはなりにくくなってるから、たまにはこういう日があっても良い。

オープンが7時からだったので、張り切ってその前に美術館に到着するように行った。

夜のアートギャラリーは雰囲気あってちょっとワクワク。

だけど、よくスケジュール見たら、日本人アーティストのパフォーマンスは9時半からだった。

「パートナー、それまでもつかなあ」と心配だったが、意外とあっという間だったかもしれない。

最後まで付き合ってくれたパートナーには感謝だ。

個人的には、タンクギャラリーがライブハウスみたいで、ちょっと昔を思い出したりして懐かしかった。

さすが美術館イベントだけあって、不思議な音楽や音だった。
 

 

ちなみに、夕食は美術館に行く前にウルムルーの Harry’s Cafe De Wheels) でホットドッグを食べた。

いつもだったら退屈な食事でつまらないと思ってしまうかもしれなかったが、とても久しぶりだったし、たまには良い。

このお店は戦前から続く有名パイショップだけど、今時遅くまでオープンしてるパイショップなんて珍しくないし、いかにも観光地っぽい包装紙が時代の流れを感じる。

けど、しょっちゅう行くわけではないのに、都合が良い考えだとは思うけど、この店はずっとここにあって欲しいと思っている。

シドニーの文化と歴史が詰まってる店だから。

 

 

帰りはパートナーが、キングスクロスやダーリングハースト辺りをちょっとドライブしてくれた。

パートナーの「ここに昔住んでて、職場がこの近くで」とか「この前百歳で亡くなったおじいちゃんは、戦争に行く前にシドニーのここで結婚式挙げたんだよ」とか、そういう話を聞くのが好きだ。

その人の生きてきた歴史を聞くのも面白いし、ああ、やっぱり昔からちゃんとシドニーって存在したんだな、という再確認できると言うか…。

 

私がシドニーの地を踏んだのは30歳目前の頃だったので、私が日本でのほほんと生きてた時も、私が生まれるずっと前も、ちゃんとシドニーってあったんだな、って当たり前だけど不思議な感覚になるのだ。

 

お義父さんはベトナム戦争の時に選ばれなかったからラッキーだったとも話してくれた。

ああ、やっぱりパートナーと私は青春過ごした国と時代が全然違うよなって改めて実感。いや、そんなのとっくに慣れっこなのだが、なのに出会った頃から心が近くに感じるのは何なんだろう。人間って不思議だ。

 

十数年前はキングスクロス、車のドアをしっかり締めとかないと危なかったのに、今は本当に静かになったって昔話するから、私は「懐かしい?」って聞いてみたけど、「いいや」だって。

 

若かりし頃のパートナー、ちょっと見てみたかった気がする。私と15歳違うから、同じ年齢になって話をしてみたかったかも、なんて妄想する。

今日のことも、そのうち遠い思い出になるだろう。

 

よく考えてみれば、人生でいちばん長く住んでる場所が今の家になりつつあって、私もだんだん日本よりもシドニーが故郷になって来てる(汗)

なんか、こっわ!